人の為に役立つ仕事がしたいと、浜松の造園会社に勤めて剪定枝や刈草のリサイクル(堆肥化)の仕事をしてきました。
堆肥の販売を通じて、地域の農業者に担い手がいない、耕作放棄地が増え続けている、などの様々な課題を目の当たりにしました。
この地域に対し何か役に立ちたいと、自ら農業参入を決意しました。まずは、耕作放棄地でも栽培ができて、素人でも作りやすいサツマイモの栽培を選びました。
しかし、実際にやってみると、浜松のサツマイモは全国的に見てもブランドの価値が低く販売にとても苦労しました。
いくら上手に作っても安く取引され、なかなか所得が上がりません、これでは若者が農業離れして当然と感じました。
儲かる農業を実現させ、若者が職業として農業を選び家族を養える産業にしなければいけないと勝手な使命感を感じ、浜松らしくウナギを肥料に栽培したサツマイモを「うなぎいも」とブランド化し農業者が自ら加工販売する6次産業化、また地域で様々な業種が関わりみんなで「うなぎいも」を育てようと「うなぎいもプロジェクト」を立ち上げました。
今では農業者が出資をした「うなぎいも協同組合」が設立され、農業者、加工業者が組合員として加入しています。
うなぎいもを使った商品は40種類ほど販売され、最近では台湾を中心に輸出にも取り組んでいます。
浜松発の「うなぎいも」が新しい産業となり、農業を中心とした持続可能な社会が作られることを目指しています。
うなぎいも協同組合
理事長 伊藤拓馬